井の頭池の湧き水と涸渇後の対応

井の頭公園の歴史(35)

かつて、井の頭池は湧き水が豊富で神田上水として江戸の人々の大切な水源でした。近代水道が玉川上水の水を利用した後も多摩川が渇水した時期には、井の頭池からポンプで湧き水を汲み上げて玉川上水へ助水していました。

ところが、昭和38年に突然湧き水が涸渇してしまい、神田上水への配水もできなくなってしまいました。公園管理者である東京都は、井の頭池の周辺に8つの井戸を掘り、池に放流しています。通常一日約4千トンの水を供給しています。

2017(平成29)年に井の頭恩賜公園が開園100周年を迎えるのを機に、井の頭池をそれまでにきれいにしようという取組みで「かいぼり」が行われました。この時、池の水を全部抜いて天日干しをしました。天日干しの期間中、市民向けに池の底を歩く体験のイベントが行われました。そこで、池の各所から小さな湧き水が噴出しているのが観察されました。

かいぼりのために天日干しをしていた期間中、これらの小さな湧き水が集まって澪筋(みおすじ)という川のように流れる水路が形成されていました。井の頭池の湧き水は生きていたのです。

今でも大雨が降った後には、園路の脇から湧き水が噴出して川のようになったり、池尻の水門橋の堰から流れ出す水量が格段に多くなり、池全体が澄み渡ることもあります。

水が抜かれた井の頭池のみおすじ
水が抜かれた井の頭池のみおすじ
池底ツアーの様子
池底ツアーの様子
大雨の後、園路脇から流れ出す湧き水
大雨の後、園路脇から流れ出す湧き水
大雨の後、澄み切った池
大雨の後、澄み切った池
Posted by あか井の

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